本日は初登場の製品をご紹介します。
緊張感のあるフォルムにつや消しのマットな黒、そして持ち手のウッドがスタイリッシュな小型のケトルです。
サイズは満水1.5Lとなっていますが、1L程度でのご使用が適正となります。これまで当店では2Lや2.5Lというサイズのケトルか、小型でも注ぎ口が細いドリップケトルばかりお取り扱いしていたのですが、普通のタイプで小さいのが欲しいというお声にお応えしてちょうど新発売だったこのケトルを取り寄せてみました。
製造しているのは新潟県燕市にある「宮崎製作所」という金属器メーカーさん。
当店では過去に「業界最細の注ぎ口!」という謳い文句が印象的だった小型のドリップケトルや、お客様からの注文品でお取寄せした丸っこいスタイルが愛らしいステンレスの急須・・・などのお取り扱い実績があります。
さて今回のケトル、素材は18-8ステンレスです。錆にくく保温性にも優れた高品質ステンレスで、直火はもちろんIHでもご使用いただけます。
特徴的な表面のマットブラックは「耐熱シリコーン焼付塗装」という塗装です。熱にはもちろん衝撃にも強いので、さほどすぐにハゲるということはないと思いますが、やはり塗装は塗装なので、硬いものにぶつけると傷がついたり(ツヤが出るみたいな感じ)、長く使うと下地のステンレスが露出することもあるかと思います。
裏面もきれいに塗られていますが、サイズ感やスタイルがアウトドアにもぴったりなので、河原の石の上に無造作に置いたりすると、早めに使用感が出てしまう可能性も否めません。予めご理解ください。
また蓋のツマミとともにウッドの素材感がいい感じのハンドルは可倒式となっています。冒頭の写真のように90度倒せる(そして本体にはギリギリ当たらない)ので収納時にも便利です。
ちなみに倒れるのは片側(右側)だけで、反対側はストッパーがあるので10度程度傾くだけです。動きは適度な抵抗感があって簡単には倒れないのですが、両側にフルに倒れてしまうとやはり使いづらいですから。
全体的なフォルム、塗装の品質、特に薄く加工された蓋が一段下がってピタリとハマる精度感など、結構満足度の高い仕上がりなのですが、細かく見ると気になる点もありました。
たとえば右サイドの側面から斜めに蓋につながる面には塗装表面に押されたような跡が見られます。これは当店の在庫すべてに加えて、ネットで見た他店さんの商品画像などにも見られるのでおそらく製造工程で避けられない固定跡か何かなのでしょうか。
またこちらは多少個体差があるようですが注ぎ口の仕上げが少しラフで、左右に段差が見られるものもありました。塗装前に職人さんが機械に押し当てて削る部分だと思うのですが、ちょっと人間味を感じる仕上がり・・・。
さらに上面の開口部のフチも塗装時の固定跡のようなものがあります。これらはすべて実用上は全く問題ないものなのですが、もし工芸品のような仕上げをご希望の方は別の製品を検討いただくほうがよいかと思います。
そんな感じで、(トラブルが怖いので)ちょっとネガティブな部分の紹介が多くなってしまいましたが、アカート的にはアリな製品だと思っています。そもそも金属の道具に塗装をするという時点で、確信犯的に「味出し」を前提にしているはずし、長く使い込んで、ハンドルや塗装面に味が出たらより愛着もわくことでしょう。
またどうしても気になる方は定期的に買い換えることもできるくらい、リーズナブルなお値段です。
ぜひ一度手にとってサイズ感や仕上げの品質など細かくチェックしてみてください。
くろいろケトル 小 [miyaco/宮崎製作所] ¥11,000(¥10,000+税)
最後に「くろいろ猫スタッフ」こと末っ子よりお知らせです。
明日は土曜日。昨日お伝えしたとおり今月はすべての日曜日を臨時休業とさせていただきますが、猫スタッフの出勤については別途検討する予定です。
ただ今週末7/3(土)につきましては、引き続き出勤を見合わせることにいたしました。
何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。